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T.O.P (性能向上リノベ)

2024年度 性能向上リノベデザインアワード 最優秀賞受賞
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Before
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Process
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  • 構造木造在来2階建
  • エリア中部
  • 既存築年 1983年
  • 改修竣工年月2024年
  • 敷地面積220.42㎡
  • 延床面積101.09㎡
  • 金額 3,500万円~3,800万円

断熱

等級
7
省エネ地域区分
7地域
UA値
改修前 2.25w/㎡・K
改修後 0.23w/㎡・K
(改修前の9.70倍に向上)

耐震

上部構造評点
改修前 0.21
改修後 1.55

T.O.Pは、Take Over Project(テイクオーバープロジェクト)の略称。住まい手のお祖父様から受け継いだ築40年の建物を、オーナー様ご家族だけではなく、さらにその先の世代まで時間を超えて住み継ぎ、引き継ぐ(Take Over)ことを目指しました。
構造においては既存住宅の性能向上では希少な「建設性能評価」を取得し、既存基礎コンクリートも含めて許容応力度計算。申請上、新築住宅と同一評価は不可能ですが、実質新築同等の「許容応力度計算+耐震等級3」レベルに性能向上しています。
また温熱においては、充填+付加断熱と高性能窓APW430・431を採用することで「断熱等級7(Ua値0.23)」を実現。気密性能も改修前C値10.0から改修後C値0.2まで高めました。
プランニングでは、ご家族の暮らし方や人生設計も踏まえて、既存建物を約40㎡減築し、生活にフィットする広さにリサイズ。将来的な夫婦二人暮らしを見据え、主寝室を一階の水回りの近くに配置。一階だけで生活が完結できるようにしました。LDKを中心としたオープンスペースとはゾーニングされています。
さらに生活の変化に応じて家具や部屋の役割を更新できるよう、あえて “作り込まない” 造作。改修以前は上手に利活用できていなかった二階居室は吹抜けでつなぎ、一階とゆるやかに空間を共有。暖冷房された空気も、吹抜けを通して家中に広がるように計画しています。
耐震、断熱性能だけでなく耐久性、劣化対策、暮らしやすさまでもを十分に考慮した「T.O.P」。ドイツの先進的な基準の性能を有し、世界的に見ても今後のスタンダードになりうる住まいですし、このようなものであればこそ、将来的に市場から求められ、売却可能な(資産価値の残る)住宅となります。
オーナー様のご希望でもある「未来の世代も暮らせる家」を体現した優しい住まいとなりました。

After リノベーション後

新装してから、すでに地域の街並みに馴染む木板外壁の住まい。
家族が集まりやすい、シンプルな配置のLDK。ダイニングと吹抜けの高さのメリハリが空間の広がりを生む。
増築した一階奥は、将来の主寝室。水回りの近くに配置することで老後の暮らしやすさにも備えている。
リビングから階段を経て主寝室にもアクセス可能。優しいRは住まい手や設計者の好みが出るところ。
日射取得も兼ね備えた吹抜け。リビングの窓はAPW430の日射取得型クリアを採用し、遮蔽効果も得られる。
子ども部屋の壁はエッグペイントでご家族がDIY。「花火が見られる窓を残したい」というご要望に応え、同じ位置に窓を設けている。

Before リノベーション前

瓦屋根、モルタル塗壁の外観。南に面した下屋の縁側は減築して日射取得の向上を図った。
建物東側で軽量鉄骨の平屋と接続しており、混構造であった。
無断熱で寒さの厳しい在来の浴室。木部の劣化(腐朽)も進行していた。
低い温熱環境性能に加え、台所やその他の場所では床の不陸も見られた。
二間続きの和室+縁側+収納、さらに床の間と、和風住宅に多く見られる間取り。
生活スタイルに合致せず、また使いづらい間取りで有効利用できていなかった二階居室

Process リノベーション施工中

既存布基礎に地中梁、スラブコンクリートで補強。既存布基礎部はガードアンカーにてHD、アンカーを設置して引抜力にも対応。
既存部のコンクリート試験に加え、補強部のコンクリートも適切に品質管理。
既存垂木(タルキック増し打ち)に12㎜構造用合板にて水平剛性の補強。釘ピッチ、めり込み深さも管理。耐久性向上のため2層屋根へと改修。
既存部は吹込み天井断熱、可変防湿シート。小屋の点検を可能にするために点検口廻りを煙突状としネオマフォームで補強。欠損がないように納めた。
床付加断熱(90㎜ 45㎜)とし、気密ラインを貫通する既存の柱は背割れ、貫穴も適宜気密処理を施した。
お施主様ご家族で塗り壁のDIY(エッグペイント)。一緒につくることで、住まいへの愛着を持っていただく。

Point 技術的なポイント

既存住宅改修での「建設性能評価」を取得。柱や梁、既存基礎コンクリートも含めて許容応力度計算。基礎スラブや地中梁も新設し、既存布基礎と立ち上がりを連結しました。
既存改修は「耐震診断」による評価となるた

Plan 間取り

Before リノベーション前

After リノベーション後

Company 企業紹介

『みらつぐの会』CAC建築工房 ㈱大藤建設