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断熱マンションリノベ 共働きを支える快適な1LDK+2W

2024年度 性能向上リノベデザインアワード 集合住宅賞受賞
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  • 構造鉄骨鉄筋コンクリート造
  • エリア首都圏
  • 既存築年 1987年
  • 改修竣工年月2023年
  • 敷地面積68.58㎡
  • 延床面積68.58㎡
  • 金額 1,700万円~1,900万円

断熱

等級
5
省エネ地域区分
6地域
UA値
改修前 1.65w/㎡・K
改修後 0.48w/㎡・K
(改修前の3.40倍に向上)

30代の共働きのお施主様ご夫婦は通勤にも便利な都内の駅近マンションを購入されました。新耐震基準を満たしている築37年のマンションを断熱リノベによって性能向上させることは将来への投資にもなると捉え、フルスケルトンリノベをご依頼くださいました。
【性能・施工内容】
まず改修前と改修後の断熱性能の比較のため窓や外壁、天井、床などの「部位ごとの熱損失」を試算しました。改修前の熱損失は約340W/Kでした。窓と天井、床の断熱補強をすると、約160W/Kとなり、さらに外壁も断熱補強をすると約110W/Kとなります。断熱補強をすることで熱損失は改修前の住まいから1/3に抑える計画としました。
窓にはLow-E複層ガラスの内窓を設置し、外気に接する外壁、直上階のバルコニーの下に位置している天井には押出法ポリスチレンフォーム、床にはグラスウールを付加し、断熱性能の向上を図りました。
【施主様ご要望】
断熱性能を向上させたうえで、ライフスタイルや動線を考慮した柔軟性の高い間取りとし、内装の質感も重視したいというご要望でした。
【プラン決定のポイントと工夫】
日当たりの良い南側にLDKを配置し、ご夫婦それぞれがリモートワークをできるよう、玄関と土間続きの位置とLDKに隣接する位置にワークスペースを設けました。ライフステージの変化に合わせて子ども部屋やWICとして使うことも想定して計画しました。
料理や洗濯の家事動線だけでなく身支度や帰宅後の動線も考慮し、ストレスなく暮らせる住まいを目指しました。
【施主様ご感想】
夏はエアコン1台のみ冷房をかけ、冬は内窓を開けて日射熱を取り込むことで日中は暖房をほとんど使わずに過ごせているそうです。また日本在住のフィンランド人のご友人が、北欧に比べて日本の住宅が寒いことを体感しているからこそ、内窓や断熱性能に感心していたというお話は印象的でした。

After リノベーション後

[玄関から見るワークスペース1] 自然光が入るガラスブロックは、物件購入の決め手の1つだったそうです。突き当たりの建具は古道具屋さんでお施主様が選ばれたものを上吊り戸に手直しして取り付けました。
[ワークスペース1から見る玄関] お施主様のアイディアで壁にアールをつけたことで、2人並んで靴を履ける幅を確保することができ、デザインと機能性を両立することができました。右手の建具も古道具屋さんの建具です。
[キッチンから見るリビング、ダイニング] 既存の梁によってLDKが緩やかにゾーニングされています。L字の造作キッチンの角の部分はダイニング側から使える引き出しとし、無駄なく使えるように計画しました。
[リビングから見るダイニング、キッチン] パントリー内に冷蔵庫を置く計画とし、生活感を隠せるようにしました。キッチンの側面はモルタル調の左官で仕上げました。
[リビング] 元々テレビは置かず、壁面にプロジェクターで投影するスタイルだったということで、位置関係を考慮しながら造作の吊り戸棚内にプロジェクター置き場を設けました。窓際にソファを置いても寒さを感じないからこそ可能な配置です。
[洗面脱衣室] 身支度時の歯磨き、洗顔、着替え、帰宅後の手洗い、入浴、着替えの動線や洗濯時の洗う、干す、畳む、しまう、の動線を考慮し、共用のクローゼットを洗面脱衣室内に設け、カーテンで仕切りました。

Before リノベーション前

[玄関から見た廊下] 解体前は既存の内装の経年劣化や汚れが目立つ状況でした。
[LDから見た廊下] 既存の間取りは廊下が長く、薄暗い印象でした。
[LDから見た和室] 間仕切り壁や建具で細かく空間が区切られていたため、やや窮屈に感じる空間構成でした。
[リビングダイニングから見たキッチン] リビングダイニングとキッチンが分かれており、LDKの一体感を感じにくい間取りでした。特にキッチンは閉鎖的で暗い印象でした。
[洋室1] 既存のアルミサッシは単板ガラスで断熱気密性能が悪く、閉め切っていても外の騒音が聞こえる状況でした。
[洋室2] 外気に接する外壁の断熱補強前の状況です。

Process リノベーション施工中

[解体後] 解体し、スケルトンになった状態です。
[断熱材施工後] 界壁を除く外気に接する外壁、直上階のバルコニーの下に位置している天井にはスタイロフォームを施工しました。
[床断熱材施工中] 界床にはグラスウールを敷き込みました。
[断熱材施工後] 外気に接する外壁、天井、床に隙間なく断熱材を施工しました。
[断熱材施工後] 外気に接する外壁、天井、梁に隙間なく断熱材を施工しました。
[内窓設置後] 既存の窓に合わせ、角の方立も含めマドリモ内窓プラマードUを設置しました。近隣の騒音も大幅に軽減されリモートワークに適した空間になりました。

Point 技術的なポイント

[断熱補強内容]
(界壁を除く外気に接する)外壁→スタイロフォーム t30+t45 = 計t75
(直上階のバルコニーの下に位置している)天井→スタイロフォーム t30
床下→グラスウール16K t1

Plan 間取り

Before リノベーション前

After リノベーション後

Company 企業紹介

株式会社参創ハウテック

参創ハウテックでは、冬暖かく夏涼しく、さらに家中の温度差が少ない室温のバリアフリー化に取り組むと共に、快適・健康と省エネルギーの両立をテーマに断熱・気密性能の向上とパッシブデザインに特化しています。