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縁もゆかりもある団地の小さな家

2024年度 性能向上リノベデザインアワード 選考委員賞受賞
After
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Before
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Process
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  • 構造木造在来2階建て
  • エリア関西
  • 既存築年 1979年
  • 改修竣工年月2023年
  • 敷地面積107.65㎡
  • 延床面積74.71㎡
  • 金額 1,800万円

断熱

等級
6
省エネ地域区分
7地域
UA値
改修後 0.41w/㎡・K

耐震

上部構造評点
改修前 0.22
改修後 1.94

昭和53年に造成された、世帯数30戸ちょっとの和歌山県田辺市の小さな団地。昭和から平成にかけては子どもたちの声で賑わっていましたが、現在は令和の静かな大人の団地。今回は、そのような団地に残された築45年の『未然空家』を改修しました。ご近所同士の個人売買のため、買い取り金額を下げることができ、改修後は団地で生まれた(縁もゆかりもある)20代の若者の住まいになりました。安全と快適を若い世代に繋げるため、耐震性(上部構造評点1.94)・断熱性(Ua値0.41)まで向上。小さな家のため、空間を広く感じることができるように間仕切りを減らしたことから、より安定した温熱環境を得るために、床と壁は付加断熱を採用しました。また、造成後間もなく建設されたこともあり、改修前は段下がりの擁壁に向かって基礎は割れ、建物全体が傾いていました。そこで、土葺の瓦屋根をガルバリウム鋼板に葺き替え、土壁を外して建物全体を軽量化した上で傾きを直し、割れた基礎は鉄筋コンクリートで補強しました。耐力壁は、愛知建築地震災害軽減システム研究協議会の工法を活用しました。また、アスベストの調査では、洋室の天井ボードならびに和室の聚楽壁ともに検出はありませんでした。改修プランに対して施主からは、「出勤前に本が読める広い玄関」と「緩やかな階段」が要望にあがりました。改修前の玄関は畳1帖分しかなかったことから、部屋数は少なくなりましたが4.5帖の洋室を玄関スペースに変更し、階段は上がり口の位置を変更して段数を増やしました。工事費を抑えるため、キッチンやトイレなどの使える設備機器は再利用しました。また、寝室の間仕切りには、省エネ改修で不要となった祖父母の家の障子を活用しました。2階廊下の腰壁手すりには、地元の紀州材のヒノキや丸太柱を採用したことで、障子とも相まって和の住まいの雰囲気が醸し出され、20代の施主にも大変喜ばれました。

After リノベーション後

外観
玄関
ダイニング
キッチン
寝室
階段

Before リノベーション前

外観
浴室
階段
居間
基礎
小屋裏

Process リノベーション施工中

屋根解体
基礎補修
耐力壁(構造用合板)/充填断熱材(HGW16K 90㎜)
耐力壁(ダイライト)/付加断熱材(フェノバボート 30㎜)
床断熱材(大引間:押出法ポリスチレンフォーム3種bA 90㎜・根太間:フェノバボード 45㎜)
天井断熱材(HGW16K 210㎜)

Plan 間取り

Before リノベーション前

After リノベーション後

Company 企業紹介

JUNE建築設計室

保有資格
  • 既存住宅状況調査技術者
  • 住宅医
  • 耐震技術認定者
  • 改修版 自立循環型住宅への設計ガイドライン講習受講者
  • 一級建築士