• 耐震+断熱
  • 中国
  • 戸建て
  • 持ち家リノベーション・リフォーム

蔵の家「スケルトンインスケルトン」

2025年度 性能向上リノベデザインアワード 特別賞受賞
After
After
After
Before
Before
Before
Process
Process
Process
Process
  • 構造伝統構法2階建て
  • エリア中国
  • 既存築年 1900年
  • 改修竣工年月2019年6月
  • 敷地面積 226.00㎡
  • 延床面積 109.30㎡
  • 金額 2,000万円~3,000万円

断熱

等級
5
省エネ地域区分
6地域
UA値
改修前 2.66w/㎡・K
改修後 0.51w/㎡・K
(改修前の5.22倍に向上)
ZEH水準

耐震

上部構造評点
改修前 0.39
改修後 1.77

ご紹介するのは、まるで魔法瓶のような二重構造の住宅。
改装前は、築100年あまりが経過し、老朽化した暗い蔵。
御施主様が心配されていたのは、断熱と耐震の性能だった。
そこで、耐震性を確保するため、既存の構造体の内側に新しい構造体を重ね、既存材への負荷を低減。
蔵の風情は壊したくないという要望を受け、すべてを覆い隠すのではなく、古材(梁)の構造美は残した。
また、それぞれの構造体に断熱性能を持たせることで、UA値が高まり、冬は暖かく、夏は涼しい家を実現。
伝統的な家具は再利用し、しっくいなどの自然素材をできるだけ活用することで、古きよき蔵の雰囲気残した空間に仕上げた。
キッチンの天井から見える梁がこの家のお気に入りと満足いただける施工となった。

After リノベーション後

窓は新しく設置した。 ただし、蔵の改修では単に窓を取り付ければよいというわけではない。窓ガラスの奥行をどのラインに設置するかで印象が変化するため、現場で配置を確認し決定した。
玄関戸は既存を再利用している。左官で仕上げた扉と木製の扉の2層構造である。断熱性能的には、現代の扉が優れているが、既存の再生が難しく、価値の高い建具を再利用することにした。

Before リノベーション前

一見して柱や土壁は劣化しているように見えたが、蟻害・不朽・虫害状況を確認すると、一部を除き再生可能であることが判明した。特に土壁の下地になっているヌキ材は柱を貫き、倒壊防止の要となっていた。
窓は左官で仕上げた扉と鉄の格子で構成されており、再利用できないかと検討した。しかし、採光・断熱・気密・透過といった性能を考えるとアルミサッシには及ばないため、残念ながら廃棄する判断となった。
土台は石積みの上にのせてあるだけであったが、滑りや移動はしておらず、レベルも大きく下がっていなかったので、再利用することにした。 ただし、今後も長期にわたって使用し続けるためには、補強が必要であると判断した。

Process リノベーション施工中

新たな柱、梁に断熱材を充填し、また耐力壁を設置している様子である。既存の構造体は、土壁で断熱・蓄熱・耐力壁を全て担っていたが、これに付加断熱した構造にした。
土葺きの下地をルーフィングに改修することで軽量化を図った。一方で壁の土の量は、通常より多い(壁が厚い)ため、計算上は非常に重い建物とした。
石積みの基礎に抱き合わせるような形でコンクリート基礎を施工した。この基礎に土台を設け、床の荷重と一部の屋根の荷重を支える構造にした。また、水平力に対しても負担に耐えられるように引き抜き金物等を設置した。
既存の木材(古材)は、大黒柱と梁を見せるように計画した。1階桁ラインの水平剛性は構造用合板で確保し、2階桁ラインの水平剛性は登り梁の活用で柔床となるため、屋根の軽量化と鉛直構面の強化を図った。

Point 技術的なポイント

蔵の中に新しい構造体を追加し、耐震性・断熱性の改善を提案した。新しい構造体である基礎・土台・柱・梁に、2階の床荷重、屋根の一部の荷重の力を流し、長期荷重及び短期荷重を支えることで、既存の基礎・土台・柱・梁への負担を軽減させた。断熱材は魔法瓶のように、既存の構造体の内側に断熱ラインをつくり、外壁の外側は蔵特融の厚みのある土壁が蓄熱と防音の役割を担っている。

Plan 間取り

Before リノベーション前

After リノベーション後

Company 企業紹介

山根木材リモデリング株式会社

Case 他の事例をみる

土壁の家
土壁の家