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伝統文化を継承する築148年古民家リノベーション「東保の家」

2024年度 性能向上リノベデザインアワード 特別賞受賞
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Before
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  • 構造木造伝統工法
  • エリア北陸
  • 既存築年 1876年
  • 改修竣工年月2024年
  • 敷地面積1888.64㎡
  • 延床面積261.02㎡
  • 金額 10,000万円~12,000万円

断熱

等級
6
省エネ地域区分
5地域
UA値
改修前 3.64w/㎡・K
改修後 0.41w/㎡・K
(改修前の8.88倍に向上)

耐震

上部構造評点
改修前 0.14
改修後 1.00

伝統文化を継承する築148年古民家リノベーション「東保の家」
本物件は築148年の古民家をフルリノベーションし、地域の伝統文化であるアズマダチを受け継いでいくこと、家をつくる会社として空き家を出さないという使命をベースにしたプロジェクトの一環で常設型オープンハウスとして開設しました。
本物件の所在地である砺波平野に広がる散居村には同様のアズマダチの建物が約1900軒存在し、田園と調和しながら日本の原風景とも言える街並みを形成しています。1年を通じて晴天が少ない寒く厳しい気候の中、一軒の家を100年、200年と住み継ぐこと、厳しい環境から家族・生活を守り続けるリノベーションをこの北陸の地で根付かせていこうとする取り組みです。また、地域住民に向けて無料開放も行っており、イベントを開催するなど、地域住民のコミュニティの場としても活躍しています。
クロダハウスのリノベーションコンセプトは「北欧リノベーション」
クロダハウスは北欧の住思想を取り入れている会社です。北欧は寒く、日照時間が短いこともあり家での時間を大事にする文化があります。そのため、住宅性能や充実度がとても高いのです。対して日本の住宅性能は意外にも世界基準では低いことが現状です。我々は、真冬でも半袖半ズボンで過ごせるスウェーデンハウスを扱っている通り、本物の住まいをお客様に提案したいのです。決して、コストダウンを重視しません。
北欧リノベーションにより生まれ変わった東保の家は、断熱・耐震の性能面の向上はもちろんのこと、 デザインもジャパンディテイストのお洒落な雰囲気に仕上がっています。地震に強く、真冬でも暖かい、そして猛暑にも負けない強靭な躯体、そして北欧モダンやジャパンディを取り入れた心休まる設えの数々も見どころです。伝統工法と現代技術をデザイン面、性能面で融合させ、先人たちの知恵を未来へと引き継ぎます。

After リノベーション後

外観 大胆なアズマダチの大屋根が目を引く堂々たる佇まい。北欧色である山吹色を取り入れました。黒い板張りと白の漆喰の対比が外観を引き締め、自然素材をふんだんに使用したデザインが周囲の風景と調和。伝統の美しさを現代に活かし、住む人に豊かな時間を与えます。
外観(夜) 夜は昼間とはまた違った雰囲気となります。ライトアップされ、重厚感のある古民家が散居村の地に浮かび上がります。夜の散居村は静寂に包まれぐっすりとお休みできることでしょう。
ワクノウチ(和室) 伝統的な梁と柱が印象的な空間は北欧モダンなインテリアと和の要素が融合したジャパンディスタイル。木の温もりと自然光が調和し、落ち着いた時間を過ごせるよう設計しています。間接照明も施し、まるで高級旅館のような雰囲気に仕上がりました。
ワクノウチ 元はお客様を迎え入れていた広間の空間。かつての立派なワクノウチや建具もそのまま活かしています。床材は杉の無垢材を使用し、あたたかく落ち着く空間に仕上げました。レ・クリントの照明もうまくマッチし、北欧テイストも取り入れたジャパンディな空間になっています。
リビング・ダイニング 広々としたリビングには大きな窓から光が差し込み、薪ストーブが暖かで穏やかな雰囲気を演出。カーテンやクロスに北欧柄を取り入れており、見るたびに気持ちが明るくなります。
玄関吹抜け 迫力のある柱梁がお客様をお出迎えします。リノベーション時に天井を外し、立派な柱梁を見せるために大きな吹抜け空間をつくりました。ワクノウチがあることにより天井高も高く、2階から下をのぞくとさらにその迫力を味わえます。

Before リノベーション前

外観(正面) 富山県砺波の地特有のアズマダチです。 アズマダチとは、黒瓦葺きの大きな切妻屋根・妻入りの民家形式。2つの屋根に挟まれた妻側は太い束と梁を格子状に組み、1~3枚の大貫を入れて、木部に漆を塗り壁面は白壁で仕上げています。その縦横の線状を、幅広の破風板が斜めに大きく切り、その大胆な構造美が迫力と大ぶりな調和感を醸し出しています。
ワクノウチ(広間) ワクノウチとは、富山県に多い広間型民家で、金物を使わず組み上げる架構工法による構造。 東保の家はかつて住まわれていた方が庄屋さんだったため、特に格式が高く、ワクノウチの部屋が2つあります。太い立派なケヤキの柱梁は訪れたお客様皆を惹き込みます。
ワクノウチ隣 畳の間が続いており、区切っても一体の空間としても使え、かなりの広さがありました。
仏間 仏間も続きの間になっています。かつては家で冠婚葬祭を執り行っていたため、多くの人々を迎え入れるスペースが必要でした。お坊さんの控えの間もありました。
ワクノウチ上部の部屋 ワクノウチの天井高が高いことによって、上部の部屋は天井高が低いのが特徴です。窓からは、散居村ならではの自然美を楽しむことができます。移り変わる四季がとても美しいです。 かつてはこの部屋でお蚕さんを飼って生活されていたそうです。
中2階の渡り廊下 掃出し窓となっており転落の危険性があったことや、渡り廊下の必要が無くなったことにより、リノベーション時に減築しました。

Process リノベーション施工中

断熱材施工中の様子 袋入りでないグラスウールを床や壁に隙間なく充填しています。 長年スウェーデンハウスで培った断熱の知識・経験を活かし、寒暖差がある北陸でも一年を通じて快適に暮らせる空間が実現しました。とても大きい家ですが、少ないエアコンの稼働数でも快適に過ごせるため、スタッフも驚いています。
制震ダンパー 輸入住宅の施工で培った技術を活かしながら、断熱気密を追求、外気の影響を最小限に抑え、四季を通じて快適な生活空間を実現しました。耐震面は時刻歴応答解析を通じて、制震ダンパーを採用。伝統工法に沿った耐震改修を実施しました。
梁 大きく曲がった太い梁は、天井高を確保するためという理由もあり、あえて見せるように施工しています。梁は全て上に湾曲するように入っているなど、先人の知恵が随所に現れています。
台所を減築した様子 シロアリに梁まで食べられていました。この場所は、リノベーション前に増築されていたことにより、混構造になってしまっていました。混構造は耐震性が弱まってしまうため、今回減築しています。
基礎 築148年以上の伝統工法の古民家ということもあり、石場建ての基礎でした。今回のリノベーションでは、石だけをコンクリートで固め、石場建てのまま活用しています。石場建てには免震の効果もあります。
フレームⅡ ダイニング横の掃き出し窓には門型のフレームⅡを入れさせていただきました。開口はウッドデッキにつながります。この部分は減築を行ったため、その分屋根が大きく出ており、洗濯干しやBBQなどができるようになっています。

Point 技術的なポイント

設計段階では、構造的に抜ける柱とそうでない柱が実際に解体してみないと分からなかったので、初期プランとの整合性を整えるのに苦労しました。また、古民家は壁・面によって、気密・断熱をどの様に取るか仕様が異な

Plan 間取り

Before リノベーション前

After リノベーション後

Company 企業紹介

株式会社 クロダハウス

1945年創業から総合建設業を経て、住宅と不動産の事業を通して資産価値を大事に、 高気密・高断熱の住まいづくりを会社の使命として展開しています。

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